ウィザードリィ #1(狂王の試練場)
RPGの始祖【ウィザードリィ】のPC98版を勝手にレビュー。
どんなゲーム
元は1981年、米国サーテック社からApple Ⅱ用のソフトとして発売された3DダンジョンRPG。多数のPC及びコンシューマーで移植された。ナンバリングタイトルは8まで、それ以外にも日本独自の外伝シリーズ、エンパイアシリーズ等数多くの作品が発売されている。
憧れのゲーム、ロゴもカッコいい
ドラクエやFFといった国民的RPGにも影響を与えた偉大な作品やの
ストーリー
狂王トレボーの【護符】が魔術師ワードナーの手によって盗まれた。
トレボーは護符奪還命令を下し、その元に富と名声を求めた戦士達が集まった。
魔術師ワードナーは自ら作りし地下迷宮の最下層にいる、難攻不落の地下迷宮はいつしか『狂王の試練場』と呼ばれるのであった。
システム
キャラ作成
訓練所でキャラクターを作成します。
名前を決めて、種族と性格を決めます。種族はそれぞれ得意分野がありエルフなら力は弱いが魔法使いに必要なIQが高い、ホビットは素早さとラックが高いので盗賊に向いているなど。
性格は善、中立、悪から選びます。善と悪は同じパーティーを組む事ができません(ダンジョン内で合流は可能)そしてモンスターの中には友好的な者がいて、倒すと善の者が悪に変わったり、見逃すと悪の者が善に変わったりします。
善にしか就けない職業、悪にしか就けない職業があります。
中立は誰とでもパーティが組めるし、性格も変わりません。
種族、性格を選ぶと最後にステータスにボーナスポイントを振り分けて、職業を選択します。
普通は一桁のボーナスポイントですが、たまに大きな数字が発生する事があります。
年齢という概念があり、年を取ると成長しなくなり、最後には体力がなくなり消滅してしまいます。
ACはアーマークラスといい防御力のような物で低い方が硬い。
魔法は初期のFFのシステムのように魔法のレベルによって使える回数が決まっているシステムです。
装備は武器、頭、鎧、盾、小手、アクセサリーが装着できます。
マップ
マップはワイヤーフレームの3Dダンジョン。20×20のマップで全10階層からなる迷宮を攻略します。
オートマッピング機能はありませんので、迷子になったら魔法使いの【DUMAPIC】で現在地を確認します。
ギミック
ダンジョンRPG特有のギミックも多数存在します。
戦闘
戦闘はランダムエンカウントと玄室と呼ばれる、必ずモンスターが現れて宝箱を落とす場所で戦闘になります。
ターン制のコマンドバトル。
モンスターは複数現れる事もあります。
ドロップした宝箱には大体罠が仕掛けられており、盗賊が調べるか僧侶が魔法で見破るか、もしくはそのまま開けてしまうか、その場から立ち去るか選択します。
城
ウィザードリィは城と迷宮の2箇所しかありません。
城では酒場、宿屋、寺院、商店があります。
酒場ではパーティーの編成を行います。
宿屋で休まないとレベルアップしません。
寺院は仲間を生き返らせたり、状態異常を治してくれます。怖い事にウィザードリィでは蘇生は100%成功するとは限りません。失敗すると灰の状態になり、さらに失敗すると埋葬されてしまい、データからキャラが消滅します。
商店では売り買いの他にドロップしたお宝を識別したり、呪いを解いたりします。
あとは売却した物は商店に並べられるので、この商店を充実させていく楽しみもあります。
良い所
探索
迷宮の下層にはレアな装備品があり、それを引き当てた時は最高の喜びがあります。
9、10層を探索し、城に帰り識別をする時のワクワク感が楽しいです。そして9層までエレベーターがあり城からすぐに到着できるのも良いです。
緊張感ある難易度
通常のRPGなら、全滅したら教会や王様の元に戻ったり、セーブした所からのやり直しですが、ウィザードリィではそんな甘くありません。
その場で死んでいるので、新たなパーティーでその場所まで引き取りにいかなくてはなりません。それが城周辺なら良いですが、最下層で控えメンバーもひ弱であると、、
そしてウィザードリィの緊張感は自分がどれだけ強くなってもロストの危険があり、油断できません。
有名な物に宝箱の罠『TEEPORTER』これは迷宮のどこかに飛ばされてしまうのですが、運が悪ければ壁の中にテレポートしてしまい、ロストなんて事も起こりえます。
キャラメイクと転職
ウィザードリィは転職もでき、最初から作る事のできないロードや忍者といった上級職業も用意されています。
転職後はレベルは1に戻ってしまい、ステータスは初期に年齢も5歳ほど上がってしまいますがHPと覚えた魔法は引き継がれるので、最終的にどんなパーティーで組もうかと、種族や職業を色々試行錯誤する楽しみもあります。
気になる所
ロスト
緊張感のある難易度はいいのですが、それでもやっぱり手塩にかけたキャラが壁の中に埋まったり、蘇生に失敗し埋葬されたら悲しすぎます。
一応緊急回避技として危なくなったらリセットを押す事により回避は可能です、しかしタイミングもあるようで、自分は最下層で全滅寸前の墓標が一瞬見えかけた所でリセットを押したのですが、データが壊れてしまったのか、救出まで行ったのですが一人だけ見つからずロストしてしまいました。
それ以来自分はデュプリケイトディスクをコピーして、データを保存するようにしました。
エナジードレイン
ウィザードリィはレベル10くらいまでは比較的簡単に上がるのですが、レベル13以降の経験値は一律で1つ上がるのに莫大な経験値が必要になります。
そんな貴重なレベルを簡単に減らしてくる恐ろしいザコがいます。これもリセット案件です。
文字入力
PC版では魔法を使用するのも罠を外すのもコマンドで選択ではなく、文字を入力しなくてはなりません。
『TELEPORTER』と入力するのは緊張感が味わえますが、毎度城に戻って回復の『MADI』『DIALMA』と打つのはなかなか手間です。
評価
90点
このゲームの魅力は緊張感ある難易度と探索にあります。
正直ストーリーなんて、ないような物です。
しかし、こんな真っ暗な白い線だけのダンジョン、BGMも一切なくテキストと数字だけのゲームがこんなに面白いとは。
本当に面白いゲームはグラフィックや音声がなくても面白い事を知りました。
難易度は高いですが、リセット技とデータのコピーで何とか、自分のようなwiz初心者でも一応クリア可能でした。多分使わなければ自分にはクリア不可能です笑
ドラクエやFFのように万人受けするRPGではないとは思いますが、ハマる人は絶対ハマると思います。緊張感あるバトルとレアな武器防具が出るかのドキドキ感。
レベルも13あればボスは攻略できる難易度ですが、上限は16383らしく果てしないです。
最後に
ウィザードリィの魅力はまだあり1でクリアしたキャラを2へ転送する事が可能で(2は転送前提に作られている)まだまだ探求の旅は続きそうです。
今回大変お世話になったマーフィーさん
今回プレイした物はウィザードリィ1~7とPC98エミュレーターanex86付きの【ウィザードリィ コレクション】
PC98オリジナル版
今プレイするなら遊びやすい1~3まで収録されたリルガミンサーガ